(4)測定方法

図3−2−1−3に、P波を用いた中深部反射法探査の測定状況の模式図を示す。

測定方法は以下の通りである。

(1)測定準備作業

@ 測量 計画測線沿いに10m間隔で測定点をマーキングし、中心線・水測測量により全測定点のレベルおよび座標を求めた。なお、マーキングにはペイントマーカーを用いた。

A 受振器の設置

受振器は測線上に巻尺を必要長展開して、所定の間隔(発振点2160〜2780mでは2.5m、発振点1050〜2500mでは5.0m)で地面にスパイクで突き刺して固定した。ただし、測線上で直接地面に設置できない個所では、油粘土用いて受振器を固定した。

(2)測定作業

起振点間隔は5mとし、起振車を所定の起振位置に設置して必要な回数起振を行った。観測された波形は、A/D変換して必要のスタック数だけ加算し、モニターで記録の良否を確認し、探鉱機に収録した。1起振点における観測(起振〜データ収録)終了後、起振車を次の起振位置に移動させ、順次観測を行った。起振方法や起振、受振間隔が異なるが、測定手順は、前述したP波による探査と同様である。

なお、大野川右岸地区では、最初の観測は発振点2780mから開始し、受振器間隔を2.5mで行ったが、発振点2200m〜2160mでは反射波の位相が捉えにくくなった。これを解消するために受振器間隔を5mに変更して最大受振距離を大きくし、起振位置を戻して発振点2500mから観測を再開した。