4−2 活断層群の地域区分

断層帯を構成する断層群は、各地域毎に活動性に特徴がある。これを、地震防災上の重要性という観点を考慮してまとめると、次のようになる(図4−1参照)。

○ ほとんど活動していない(活断層として扱う必要がない)断層群

陸域の活断層群の内、北部地域と日出地域の断層群、別府北断層系の内、立石山付近から西側は、現在はほとんど活動していないと判断される。

○ やや活動的〜あまり活動的でない断層群(活動度B級〜C級以下、活動間隔 数千年〜数万年)

陸域の十文字原−朝見川測線と日出生−由布院測線では、いずれの地域の断層群も、少なくともK−Ah火山灰以後は、南縁に活動が偏っており、北部の断層群はあまり活動的ではない。これらの断層群については、一括した評価とする。

○ 活動的な断層群(活動度A級〜B級、活動間隔3,000年以下)

海域の日出沖、大在沖の断層群は、上記の陸域の断層群に比べて1ないし半オーダー程度活動度が大きい。これらを一つのグループとして考える。データが少ないが、杵築沖断層群も、このグループに含めてよいと考えられる。

○かなり活動的な断層群(活動度A級、活動間隔 数百年〜千年)

別府湾中央断層系、「別府湾南岸断層」、堀田−朝見川断層、由布院断層は、上記の派生的な(リストリック)断層群に対する主断層として、変位量・活動性ともにかなり大きい断層である。これらは、今後の調査でさらに詳細に区分できる可能性があるが、現段階では、一括して評価する(表4−1参照)。

表4−1  陸・海の主断層の比較