2 大分市内の伏在断層および「別府湾南岸断層」

大分市内の伏在断層は、「別府湾南岸断層」(首藤・日高,1970)の一部として地溝南縁を画している。今回の調査では、大分市内の伏在断層およびその延長部について、次の調査を行った。

・反射法弾性波探査(大分川左岸沿い)による断層位置の確認及び深部構造の把握。

・群列ボーリング(府内城東側)による表層での断層位置及び沖積層の変位の把握、活動イベントの抽出。

・音波探査による、断層の西方海域への延長及び朝見川断層との関係の把握。

以下、これらの調査結果に、今回の調査であらためて実施した大分川東側の既往ボーリングの解析結果を加えて、別府湾南岸断層についてまとめる(図2−1参照)。なお、前述の堀田−朝見川断層も、この「南岸断層」の西方延長に位置するが、両者の関係については4章で述べる。