4−1−4 P波速度からみた傾向

大分層群・碩南層群の推定P波速度を断層両側の同一深度で比較すると、下盤側(南側)がやや速い傾向が認められる。ただし速度解析の精度を考えると、この速度差を用いて堆積年代比較の資料とすることは難しい。 

つぎに表層部の速度解析結果では、大分層群とその上の堆積層との速度差が大きく、この両者の堆積年代はある程度離れているものと推定される。因みに大分層群上面の速度は1800m/sec程度の値が得られているが、大阪平野でこれに相当する速度層はMa10(約12万年前)である。