3−2−2 初 期 処 理

波形処理のうち最も重要な処理は、パルスの短縮,短い周期の多重反射の除去,スペクトルの平滑化、等を目的に実施するデコンボリュ−ションである。この処理を良好にするため、次の前処理を実施した。

・プレフィルタリング…再帰型のフィルタ−を用い、位相特性は次に述べるの位相補償処理で併せてミニマムフェ−ズに直した。

lowcut: 10Hz(バタ−ワ−ス特性)

highcut:90Hz(  同 )

・位相補償…デコンボリュ−ションが有効に働くためには、トレ−スがミニマムフェ−ズ特性であることが条件の一つである。測定系でもっともこの条件を満たさないものは、探鉱機のフィルタ−の位相特性である。これをミニマム位相特性に戻すフィルタ−を設計し、補償を行った。

・振幅補償…次の2段階に分けて実施した。

a.全トレースよりオフセット距離(震源−受震器間距離)別に振幅の時間減衰特性を統計的に求め、この特性の逆数で振幅補償を行った。

b.次に各トレース別に、ゲ−ト幅230msec で平均振幅の時間変化を求め、振幅補償を行った(AAC)。