7−3−6 近い将来の地震発生の可能性

2)、3)に示した値から、各断層が近い将来に活動する可能性を評価すると、次のようになる。

・別府地溝南縁断層帯

活動間隔に対する最新活動時期からの経過時間の割合(経過率)を求めると、つぎのようになる。

府内断層 : 2.1〜0.7  

堀田−朝見川、由布院 : 0.4〜0.2  (最新活動を、慶長豊後地震と仮定)

すなわち、府内断層では、経過率が1に近い、ないし、それより大きい値となり、近い将来における地震発生の可能性は、かなり高いといえる。

・別府地溝北縁断層帯 

あまり頻繁には、活動していないことと、地層の年代の分解能があまり高くないため、活動最新活動時期や活動間隔の評価精度が、他の断層帯より落ちる。このため、同様の精度で経過率やや発生確率を評価することは、困難である。

・別府湾断層帯

最新活動時期は、慶長豊後地震と判断されるので、活動間隔に対する最新活動時期からの経過時間の割合(経過率)を求めると、つぎのようになる。

別府湾中央断層 : 0.25 〜0.17  亀川沖西断層 : 0.16  

大在沖断層 : 0.27

すなわち、各断層とも、経過率は0.5以下でかなり小さく、近い将来における地震発生の可能性は、あまり高くないといえる。