6−1−1 断層の位置

既往ボーリング資料から読み取った断層推定位置付近のK−Ah火山灰層の分布標高、反射法弾性波探査の結果、ボーリング調査結果、海域の音波探査結果から推定すると、府内断層は、大分川左岸から府内城付近を経て春日神社付近まで、北北西−南南東走向でほぼ直線的にのび、別府湾南岸の断層に連続すると推定される(図6−1−1図6−1−2参照)。さらに、この断層の西方延長は、別府市街地で堀田−朝見川断層に連続すると推定される。

芸術会館測線付近で確認された断層は、走向が東北東−西南西走向で、府内城−大分川左岸と延びる断層とは、やや異なるが、平成11年度に大分川左岸で実施された反射法探査では、芸術会館測線で確認された断層の西方延長部には、断層は確認されていない。従って、ここでは、府内城−大分川左岸と延びる断層が、走向を東西から東北東−西南西に変化させながら芸術会館付近まで連続していると推定した。ただし、さらに東側の延長部は確認できておらず、既往の文献に示された大野川河口の断層との関係も明らかではない。この点については、今後の調査によって解明する必要がある。