4−1−2 ボーリング調査

平成11年度のボーリング調査では、活動性の概要は把握できたものの、最新活動時期に関しては、結論を得るにいたらなかった。その原因の一つは、5,000年前以後の対比層準が確定できなかったことにある。しかしながら、この測線では、上部砂礫層中の泥炭層は、断層の落ち側付近で急激に層厚が増大し、断層の最新活動の影響を受けている可能性が大きいと考えられた。今回の調査でも、反射法探査の結果から、主断層が表層付近まで延びていると推定された。この結果をふまえ平成11年度のボーリング地点のNo.3孔とNo.5孔の近傍を補完するボーリングを6孔(No.8〜NO.13)実施して、表層付近の地層を追跡し、断層変位を受けている最新層準を特定することを試みた。

さらに、このようにして位置を絞り込んだ断層が、最上部泥層を変形させているかどうかを確認するために、ジオスライサーによる地層抜き取り調査を実施した。