(8)NMO補正、CDPスタック

図a−3−3にNMO補正からCDPスタック処理までの過程を示す。CDPスタックの目的は、CDPギャザー内の記録を加算(重合)し、CDP位置における地下情報を表す1個の波形記録を作成することである。CDPスタックに先立ち、速度解析で求めた速度値(Vstk)を用いてCDPギャザー内の各オフセット距離の波形記録をオフセットがゼロの場合の記録に変換する。この処理をNMO(Normal Moveout)補正と呼ぶ(図3−1−8(a))。次に、CDPギャザーのトレースを重合して(CDPスタック)1本のトレースを作成する。(図3−1−8(b))。CDPスタックを行うことによって、速度Vstkを持つ反射位相だけが重ね合わされ強調され、一方、多重反射波や表面波など、このVstkと異なる速度を持つ波の振幅は相対的に抑制される。重合後は、各CDP地点につき1本の波形記録となり、各々CDP点の記録として断面表示される(時間断面)。