(3)五十公野丘陵東縁断層

・@段丘堆積物及び下小中山層が西に傾斜し,五十公野丘陵東縁付近でそれらの地層の分布が不連続である(図10参照).A一部の谷に風隙が認められる.B丘陵東南部に沖積扇状地が分布し,扇面の一部が撓曲崖的にみえる.これらの地形・地質状況が,加治川断層沿いや月岡断層沿いの状況に酷似しているので西側隆起の断層の存在が想定される.

・推定される断層は五十公野丘陵東縁に位置し,長さは2.1qで北東−南西方向に延びる.

※1 AT火山灰(姶良Tnテフラ):南九州姶良(あいら)カルデラ(鹿児島湾北部)から噴出した降下軽石.

奥野(1996)によるとおよそ24,500年前に噴出したとされる.