4−3−1 最新活動時期

図3−2−2−2の地質断面図に示すように,W層は,地層が30〜50゚で急斜していることからほぼ確実に変位していると判断される.W層上部の年代は約5,900yBPである.したがって,最新活動時期は約5,900yBP以降である.また,V層上面は撓曲的な分布を示す可能性がある.このV層上面が変位を受けているとすれば,最新活動時期は4,900yBP以降になる.U層中にも地層の傾斜が認められるが,シルト層の連続性が悪いため,変位の有無は不明である.さらに,明瞭な落差の認められないU層上面が変位を受けていないとすれば,U層最上部の年代から最新活動時期は約2,900yBP以前となる.

これらの最新活動時期に関する値は,地層の対比が確定的でないので,暫定的なものであることを念のため付け加えておく.