3−1 活断層の分布

調査対象の「雲仙地溝断層群」(松田、1990)、「雲仙断層帯」(松田他、2000)は、雲仙火山を中心とする、地質学的に「地溝」と呼ばれる構造を形成している。

本地域は、日本列島のように、プレート相互の運動の結果、大局的に圧縮されている地域の中で、引張性の応力場で生じる正断層系の活断層が密集している特異な地域である。また、断層運動と火山の活動との関連が推定される地域でもある。このような性格の地域は、国内では大分県地域の「別府−万年山断層帯」だけである。