2−1−1 反射法地震探査

雲仙地溝の北縁をなす千々石断層・千本木断層や九千部岳T、U断層は、島原半島東端部では新期の火山噴出物や山体崩壊堆積物・土石流堆積物に覆われて、空中写真判読や地表踏査からは断層の位置が明確にできない。

一方で、既往ボーリングの調査からは、島原市付近で、雲仙火山の基底が南に落ち込んでいることが知られており、測地学データからも、明治時代以降、島原市付近より南側が沈下していることが知られている。さらに、1792年の地震の際に、島原城下に東西方向の地割れができたことが古文書に示されている。

これらの事実から、雲仙地溝の北縁をなす断層の延長が、島原市内に伏在している可能性が大きい。

これらの伏在断層の位置の確認のため、反射法地震探査を実施した。