(1)調査の目的

深江断層は雲仙地溝南東部の代表的断層のひとつでありる。本断層主部は100m以上の断層崖を形成しており、崖下は崖錐堆積物等に覆われ断層の活動性を評価するのは困難である。断層崖の高低差が小さい断層東端部の火山麓扇状地においてトレンチ調査を実施し、深江断層の活動性評価を行う。

トレンチ調査に先立ち断層位置の確認ならびにトレンチ開削深度より深部の地下情報を得るためにボーリング調査を実施する。ボーリング地点が海岸に近いことから、断層運動による沈下によって堆積環境が陸から海域へと急変した可能性があり、こうした環境の変遷から断層運動の時期を明らかにするため、断層の落ち側で50m、上昇側で30mのボーリングを実施する。