(1)調査の目的

赤松谷断層は雲仙地溝の中央部を東西に延びる断層で、新しい扇状地面に変位を与えている。赤松谷断層の主部は平成噴火の火砕流堆積物や土石流堆積物によって埋められ、現在警戒区域に指定されており、調査方法が限られる。

今後、水無川の砂防ダム工事において赤松谷断層付近の掘削が予定されており、その際に断層露頭が観察できる可能性もある。また、赤松谷断層は大野木場付近で扇状地面に低断層崖を形成している。平成15年度にはこの付近において、埋蔵文化財の発掘調査が計画されており、地震痕跡の発見も期待される。大野木場付近において、ハンドボーリング等により、被覆層の分布状況を確認し、トレンチ実施の可能性を探る。