(2)唐比〜千々石沿岸海域

図3−5−5図3−5−6−1図3−5−6−2、図3−5−6−3)

唐比から千々石にかけての沿岸部は、既往調査では音波散乱等の理由から明瞭な探査結果が得られていなかった。今回改めて探査を実施したところ、基本的な状況に変化は無いものの、一部ではより明瞭な探査記録を得ることが出来た。

当海域においては37本の断層が認められた。いずれも東西に延長する形状を呈しているが、変位の方向は北落ち・南落ちが不規則に分布している。最も延長の長いもので3km強であり、全般的には1km未満のものが多く認められた。

断層に関連のある可能性を有した海底地形として、愛野の最も岸寄り(91〜94測線)、および唐比低地付近の沿岸(101〜104測線)に海底急崖地形が認められた。また唐比漁港の沖合い約1.2kmの海底に、岸に平行な方向に伸びる尾根上の高まりがみられた(97〜100測線)。

陸域調査でボーリング調査を実施した唐比低地の延長上海域については、唐比漁港内まで探査を行った(97〜99測線の北端付近)が、明瞭に断層と認められる探査記録は得られなかった。