(2)唐比ボーリングNo.2

ボーリングNo.1の結果を受けて、松岡他(1990)のボーリング地点に近い唐比低地の内側でボーリング調査を実施した。

この孔では深度35.83mで基盤の凝灰角礫岩の強風化部に達した。被覆層の地質構成は、松岡他の調査結果と概ね一致する。地質構成は下位より、基盤、基盤直上に灰白色火山灰、貝化石を含む海成粘土層、淘汰の良い砂層、貝化石を含む海成粘土層と泥炭を含む陸成層の互層から泥炭層と続き、最上部は耕作土である。

このコアについては、唐比低地の古環境の変遷を検討するため、放射性炭素年代測定、火山灰分析、化石分析(花粉、珪藻、貝)を実施した。詳細は後述する試料分析結果に記す。