2−2−3 鴛鴦ノ池断層・深江断層

鴛鴦ノ池断層は、温泉岳北方で谷を閉塞している。その他の場所では、やや古い溶岩などの堆積面上に変位がみられるが、新しい変位地形は確認できていない。この断層では、詳細調査を行なう場所としては、古い斜面上で土壌・火山灰などが厚く堆積している場所や閉塞谷の中などが候補地として考えられる。地形地質調査では、このような場所の選定も考慮した。

深江断層は、約5万年前に形成された中位扇状地面を変位させているので、このような変位地形の延長部で、新しい時代の堆積物が存在する可能性のある地域(東部海岸の沖積低地など)に調査の重点をおいた。特に、海成粘土や旧表土などの変位マーカーとなりうる地層が分布している可能性について、既往ボーリング資料によって検討した。