2−1−2 <海域の活断層>

既往文献では、音波探査結果をもとに、島原半島西側(橘湾)と東側(島原湾)の両海域に多くの活断層が記載されている。今回の調査では、まず、このような活断層の位置・長さ、活動性評価に関するデータを、極力、原調査資料にさかのぼって収集し、とりまとめる。データの整理に際しては、橘湾の中央部に、音響的に不透明で断層が認定しにくい領域が広がっていることを念頭におき、用いられた調査方法やその違いによる文献ごとの記述の相違にも着目してデータを整理する。その際は、陸域の断層との関係についても着目する。

音波探査による断層の確認、性状や連続性の把握、ピストンコアリング海上試料採取による活動性の評価といった作業については、陸域との関係を考慮して、橘湾東部海域を第一の候補地とする。なお、調査にあたっては、当該海域での調査を実施されている岡村委員に全面的にご指導をいただく。