2−4−4 地質状況

各ボーリング孔で採取した地層について特徴的な事項について説明するとともに、必要に応じて地層対比を行い、地質断面図を作成した。各地点のボ−リング結果による地質状況は次のようである。

(1)地層区分(コア観察)

@ B−1

B−1孔では採取コア径60mmで深度25.0mまで掘削した。

B−1は農協の敷地内で掘削したため、0〜0.75mまで盛り土、0.75〜1.92mまで農協施設建設前に利用されていたと思われる耕作土が分布する。

1.92〜18.46mまでは段丘堆積物である。径が2〜10cm程度の安山岩礫と黄褐色を示すシルトからなる。礫率は60〜70%である。安山岩は概ね新鮮、硬質であり、亜角礫から亜円礫からなる。

18.46〜18.85mには風化により軟質化した頁岩が分布する。

18.85mから孔底(25.00m)までは細粒な砂岩が分布する。岩芯は新鮮でコアの色調は灰色を示すが、コア形状は細礫状で灰色粘土を混じる。

A B−2

B−2孔は道路脇の田地で掘削した。

0〜2.80mまでは耕作土が分布する。

2.80〜19.40mまでは段丘堆積物が分布する。段丘堆積物の内、2.80〜6.86mは新鮮で硬質な安山岩礫と黄褐色のシルトからなるシルト混じり砂礫層である。6.86〜10.63mは礫の割合が少ない砂混じりシルトが分布する。10.63〜17.95mはシルト混じり砂礫層が分布し、17.95〜19.08mは礫質シルト、19.08〜19.40mはシルト混じり砂である。

19.40〜37.70mには安山岩のくさり礫を含む凝灰角礫岩が分布する。基質は凝灰質砂からなり、コア形状は粘土状である。この凝灰角礫岩は約18m間にわたって均質な岩相を示す。

37.70m〜孔底(40.00m)には暗灰色を示す頁岩が分布する。