(2)北方延長部

(前出;図1−4参照)

・掘削地点:宮城県刈田郡蔵王町小村崎

・掘削地点の概要:

掘削地点は傾斜5〜10゚の緩斜面で,地目は畑及び未利用地である。緩斜面上には高さ40〜100cmの低崖が分布する。畑地では,春〜秋には農作物が栽培されているが,調査期間は収穫後の休耕期にあたり,農作物は栽培されていなかった。なお,遺跡指定はない。表層部の厚さ0.5〜1.0m程度は耕作土,盛土及び土壌からなり,それ以深には段丘礫層が分布するものと推定された。掘削機材の搬入路としては,幅3m程度の町道(舗装道路)を利用した。

・トレンチの規模:

開口部の掘削規模は原則として深さ3m,長さ10m,幅5mとしたが,第二回委員会で規模を縮小するように指導された。最終的な掘削形状は,深さ2.5m,長さ10m,幅2mである。なお委員会の指導により,埋め戻し時にトレンチ南端を長さ3m程度増掘し,地質状況を追加確認した。