(4)試料分析結果

表3−3−214C年代測定結果を示す。また,表3−3−3に火山灰分析結果を示す。

14C年代測定試料は,ボーリング掘削後速やかに各孔の腐植土から採取し,年代測定を行った。以下に測定結果について述べる。

仙台上町段丘堆積物は,段丘対比及び火山灰の絶対年代測定により50,000〜60,000年という年代が得られており(中田ほか,1976),今回の測定でも同様の年代(44,630y.B.Pより古い)を示している。

仙台中町段丘堆積物は,14C年代測定結果から約26,000y.B.Pという年代が得られているが(中田ほか,1976),今回測定した層準ではそれより古い40,900y.B.Pという結果が得られた。

沖積層中より採取した試料から得られた測定結果は,それぞれ下位より

8,970y.B.P,7,270y.B.P,2,570y.B.P,1,710y.B.Pを示している。

火山灰試料は,No.1孔のボーリングコアより採取し分析を行った。分析の結果,22.42〜22.45mの軽石は含まれる鉱物の特徴から愛島軽石であると同定された。また,3.47〜3.48mの火山灰はTo−a(十和田a火山灰)と同定された。