3−2−3 調査測定

(1) 現地測定期間

平成9年10月5日〜10月10日

(2) 測線設定及び測量

L1測線およびL2測線の始点を0mとして設定し,終点方向に向って測線の変曲点を道路上に打鋲設置した。始点・終点を含めた変曲点はL1測線では15点,L2測線では7点で,測線長はそれぞれL1測線が240m,L2測線 が130mであった。受振点は隣合う変曲点間を直線として1m間隔でペイントマークして設定した。測線の位置測量は,最初に各測線の始点を仮の基準点とて各変曲点の相対座標を測量した。標高は各測線の始点付近に仮ベンチマークを設置し,ここを仮の基準点として各屈曲点の相対標高を測量した。なお,隣合う変曲点間は直線と見なし,各受振点の相対座標及び標高は内挿によって求めた。次にボーリング地点測量時に,各測線の仮の基準点の位置座標及び仮ベンチマークの標高を測量し,L1測線及びL2測線の基準値として,各変曲点座標を変換した。(測量路線図:図3−2−1図3−2−2参照,測量成果 表:表3−2−1表3−2−2参照)

(3) 測定作業

探査測線は,裸地とアスファルト舗装道路で構成されていたので,舗装部分では受振器を油粘土を用いて路上に圧着して設置した。裸地では地面に直接固定金具を刺し込んで受振器を設置した。展開方式はL1測線が屈曲が大きい測線であること及び地形が平坦ではないこと,さらにデータ処理時の補正データ取得のための屈折法解析を行うことなどを考慮して,震源を中心として測線の前後を同時に測定するスプリット・スプレッド方式で測定した。ただし,始点付近では国道286号線の車両ノイズが大きいので,−6.5m〜59.5 m間の起振では受振器移動を伴なわない,120チャンネルの固定展開測定として重合数を増やすこととした。なお,L1測線は途中20m分断しているが,ここを挟んで連続して測定したことで,分断域にも反射点を設けることがで きた。L2測線はL1測線に比べて測線長が短いこと,日中の交通量が多いこと及びL1測線と同様に屈折法解析を行うことなどを考慮して,受振器移動を伴なわない131チャンネルの固定展開測定とした。記録器はジオスペー ス社のDAS−1(規格:表3−2−5参照)を使用した。測定で使用した測定機器系統を図3−2−3に示す。

現地測定に際し,住民の皆様には事前にビラ配布並びに事前説明によって周知,理解をいただけたことから,特に苦情もなく順調に測定できた。