(1)新第三系の地質構造

新第三系の地質構造は,大年寺断層を境として南東側と北西側でやや異なっている。

大年寺断層南東側の新第三系は,N30゚〜60゚Eの走向を有し,傾斜は北西部で5゚〜10゚SEであるが,南東部に従い急傾斜となる傾向があり,丘陵南東端では最大28゚〜38゚SEとなることが確認されている。

大年寺断層北西側では,N35゚〜65゚Eの走向を有し,傾斜は北西部で5゚〜8゚SEで,南東部に従い僅かに急傾斜となる傾向があり,大年寺断層付近では10゚SEである。

なお,大年寺断層近傍では,二ツ沢でN60゚E25゚NW,向山四丁目では NS〜N25゚W8゚〜15゚Wと走向傾斜が周辺と異なるが,これは断層運動による引きずり等で走向傾斜が乱れているためと考えられる。