3−6 布引山地東縁断層帯との関係

鈴鹿東縁断層帯と布引山地東縁断層帯との関係については、平均変位速度分布形状および活動時期に基づく断層活動区間の検討より、両者が比較的明瞭に区分できることが再確認できた。また、平均変位速度の大きさから見ると、両断層帯の活動度はどちらもB級(0.1〜1.0 m/千年)の範囲にあるが、鈴鹿東縁断層帯の方がやや活動的であるといえる。また最新活動時期については、布引山地東縁断層帯が約1万年前であるのに対して、鈴鹿東縁断層帯が約3000年前となり、これまでの調査結果からは両断層帯が同時に活動したという証拠はない。