2−5−2 ボーリング調査結果の概要

本地区では、平成13年度に、想定される断層位置を挟んで、3本のボーリングSGB−1、SGB−2、SGB−3を実施し、下盤側でピット調査を実施している。地層は上盤・下盤ともにL1段丘構成物と考えられる礫層、砂層、フラッドローム*(砂混じりシルト)が観察され、下盤のボーリング、およびピットでは、フラッドロームの上面に黒色土(黒ボク)が観察された。黒色土の下部には暗褐色の漸移層(土壌化層)を伴う。地層の標高差はL1段丘構成層の礫層上面では1.3 m、フラッドローム上面ではおよそ1.4 mで、平成13年度調査では、これがフラッドローム堆積後の断層変位量と推定した。

本年度調査では、上盤と判断したSGB−3と、下盤側と判断したSGB−2の間でボーリングSGB−4を実施した。その結果、SGB−4〜SGB−2でL1段丘構成層の上面高度に大きな不連続が認められたため、ここが断層通過位置であると判断した。地質断面を図2−23に示す。