(1)試料採取と試料調整

ボーリングコアまたはトレンチ壁面から砂質試料を採取し、火山ガラス(広域テフラ)の検出を目的として火山灰分析を行った。分析対象はAT(姶良Tn火山灰)及びK−Ah(鬼界アカホヤ火山灰)で、地層の炭化物の14C年代との対比と断層構造の検討を目的としている。

各試料は以下のように調整し、観察・計測を行った。

・ 試料の水洗による粘土分の除去

・ ふるい分け(250メッシュ)により砂分を選別

・ 砂分の計量(%)

・ ふるい分け(120メッシュ)による粗粒分の除去:極細砂の選別

・ 極細砂の薄片作成

・ 実体顕微鏡及び偏光顕微鏡による薄片の観察

・ 火山ガラスの計測

火山ガラスは含有量が少なく、計測結果は百分率ではなく薄片中に見られる火山ガラスの個数で表現した。火山ガラスの分析は京都大学大学院地球物理学教室に委託した。