(3)今後の検討課題

平成12年度調査では、ボーリングB1/トレンチT1地区(松阪市小阿坂町)で、ボーリングB1−3の年代測定試料の採取深度と年代値の逆転が認められた。このため、トレンチT1で見られた逆断層の他に、トレンチの下を通りB1−3を貫く低角逆断層の存在が懸念された。そこで、今年度はボーリングB1−3の西側にB1−5、B1−6の2本を追加してコア試料の年代測定を行った。その結果、いずれのボーリングにおいても中間深度の年代の逆転が見られ、低角逆断層の存在の可能性が強く示されたが、明確な結論を得るには至らなかった。

このため、今後、B1−3の東側においてもボーリング2〜3本と年代測定を行い、それによって地層の連続性・低角逆断層の有無について検討する必要がある。