(8)火山灰分析結果

ボーリングB1−3のコア試料を採取し、火山灰分析を行った。分析試料は、深度2.8〜22.8mの20m間における50試料である。火山ガラスの含有量が少ないため、計測結果は百分率ではなく薄片中に見られる火山ガラスの個数で表現した。分析結果を図1−2−1に示す。

火山ガラスは深度8.6m以下と深度3.70〜5.50mには全く認められない。深度8.30〜5.95mの間の8試料では最高11個の透明なバブルウォール型の火山ガラス(屈折率1.50前後)が連続して認められた。深度2.80〜2.90mでは5個の火山ガラスが認められた。

以上の解釈として

・これらの火山ガラスは形状と屈折率からほぼAT(姶良Tn火山灰)と考えられる。

・8.60m以浅はAT火山灰降灰後の地層の可能性がある。

・アカホヤ火山灰Ah由来の火山ガラスの兆候がないので、Ah降灰後の地層はない可能性が高い。

図1−2−1 火山ガラス頻度分布図