(5)椋本断層の鉛直変位量

各トレンチにおける鉛直変位量は表3−1−3表3−1−4表3−1−5のとおりである。

主断層FM1の鉛直落差は、ボーリング孔が離れているため標高差ではなく、扇状地の傾斜を考慮したものである。一方、副断層FM2、FM3ではボーリング孔が近いため標高差をとった。

 椋本断層FM3の変位量は表3−1−5から以下のようになる。

・ 変位@=1.5m(G〜Sg間の鉛直落差)

・ 変位A=1.2m(Sg〜TS間の鉛直落差)

・ 変位B=1.3m(TSの鉛直落差)

  (平均=1.3m)

それぞれの断層変位の時期は、前述の活動時期と合わせると次のようになる。

・ 変位@ 約3.5〜5万年前

・ 変位A 約2.5〜3.5万年前

・ 変位B 2.2万年前以降〜現在まで

表3−1−3 椋本断層−FM1断層の鉛直変位量

表3−1−4 椋本断層−FM2断層の鉛直変位量

表3−1−5 椋本断層−FM3断層の鉛直変位量

*(注) 椋本地区の扇状地の平均勾配は地形断面測量F断面から1/103で、ボーリング孔間距離が133.5mである。よって、FM1断層の鉛直落差は、標高差から扇状地の傾斜分1.3mを差し引く必要がある。