(2)久居市新清掃センターの断層露頭

現在工事中の現場で、八木・寒川(1980)の庄田断層の露頭(Loc.1)の場所である。ボーリング調査資料と最近の工事記録写真から、既に擁壁で覆われた法面(南東部)に一志層群が段丘礫層に乗り上げる逆断層があったことが判明した。断層面の傾斜は北西側へ約55゚、破砕幅は15cm程度、鉛直落差は5.6m以上と推定される。また、調査期間中9月24日の踏査によって、この反対側法面(北東部)で段丘礫層に3.3mの食い違いが見つかり、これを断層活動による変位と考えた(ただし、土砂に覆われており断層面は確認できなかった)。これらの断層の平均走向はN55゚Eである。八木・寒川(1980)の断層の走向傾斜がN60゚E/45゚Nであることと調和的と言える。ボーリング調査資料では上盤側の礫層が欠けているため、真の変位量を推定することができない(巻末資料3−3)。

巻末資料3−3(図3−3−1写真3−3−2写真3−3−3写真3−3−4写真3−3−5写真3−3−6