(4)今後の課題

今回の調査では、布引山地東縁地域の地質構造、断層変位地形についてほぼ把握できた。特に、椋本地区、庄田地区では段丘面を切る断層変位地形が明瞭で、かなり正確に断層位置が推定できることから、今後は、地質精査、断層を挟んだボーリング調査、断層位置におけるトレンチ調査、年代試料・火山灰試料の分析等の調査によって、本地域の活断層の特性がいっそう明らかにされると思われる。なお、ボーリング調査、トレンチ調査は、断層変位地形が明瞭で、断層の最近の活動履歴を解明できると思われる椋本地区(椋本断層及び逆向き低断層崖)、庄田地区(庄田断層)を優先的に行うことが望ましい。