4−1−5 重力探査結果との比較

重力探査から京都盆地地下の基盤岩分布が推定されている(図1−21).男山付近から桃山付近を境に,北側の基盤岩分布標高は,−200~−300m以浅であるが,南側では−500〜−600mと深くなり,盆地は二つの部分からなることが明らかにされた.両者の境界に宇治川断層は重複し,盆地分化に関係する断層と見なされる.一方,範囲内での基盤岩分布図で,有馬?高槻構造(断層)帯は明瞭ではない.

男山付近北部で,宇治川断層を示唆する基盤岩上面の急崖は認められないことから,宇治川断層が,南西方に長く延びるとは思えない.北東側の小栗栖付近は2つに分かれる盆地の境界の東端で,基盤岩上面は南西側へ傾くが,その斜面の比高は中央に比して小さい.基盤構造から宇治川断層の有無は解らない.