6−1−5 結果のまとめ

ボーリング調査結果は次のとおりである。

@トレンチで見られた地表近くの灰色粘土層などが、東へ傾斜しながら連続することが分かった。

Aトレンチの西側底面に見られた段丘れき層と大阪層群粘土層の境界面は、トレンチの西端から東側に約15m地点のボーリングBN−1では深度約9m付近に、さらに、約17m東側のBN−3では深度約11.5m付近に位置していることが分かった。

B表層近くの腐植土層(湿地などに茂っていた植物が土に埋もれてできた地層)は、深度2mまでに3層あることが分かった。

C上から3層めの腐植土層直上には、赤ピンク色の火山灰が連続し、今より約2.5万年前に、九州鹿児島の姶良火山が噴火したとき、火山灰が空高く噴き上げられ、風に乗って京都周辺にまで運ばれてきたもので、姶良火山灰(AT)と呼ばれているものである。

D腐植土層の連続性をみると、上から1枚目の腐植土はほぼ直線的に結ぶことができる。

一方、3枚目の腐植土層は東側(BN−4〜BN−3)では、1枚目の腐植土層とほぼ平行に分布しているが、BN−4〜BN−1間から西側では、徐々に勾配を大きくして、トレンチ付近で1枚目の腐植土層とほぼ同じ深度くらいに分布するようになる。

Eトレンチの西側の段丘面上で行ったボーリングBN−2では、大阪層群が最大約70°傾斜していることが分かった。