(1)反射波の特徴

図4−15の深度断面図を用いて反射波の特徴を説明する。反射波は青色で示した線を境にして振幅と連続性が異なる。この線より上部(浅部)では10〜30m間隔で反射波が連続して見られる。一部(測点200〜500m、900〜1200mなど)を除いて、反射波は明瞭で、加えて連続性がよいので、比較的容易に追跡することができる。一方、この線より下部(深部)では、顕著な反射波は見られず、局所的にやや明瞭な反射波が認められる程度である。反射面を盆地中央部から山地方向に(図の右から左へ)説明すると、反射面は図面右端から測点1350mまでほぼ水平に連続して認められる。ここから測点1150m間にかけて、左に向かって緩やかに上昇している。測点1150mから700m間では、再び水平に連続しているが、深い部分の反射面は青線部分で消滅している。測点700mから450m間では、標高−70〜−80m以浅の反射面は左に向かって下降している。一方、これより深い反射面は連続性が悪く途切れている。測点450mから200m間では、浅部の反射波は緩やかに波打ちながら連続している。この間では深い部分は青線に沿って波状に確認できるが、両反射面の間の標高−100〜−200mでは顕著な反射波は認められていない。測点200mから図面左端までは、反射面は途切れていて、連続性が悪く、標高−50m以浅では顕著な反射波は認められない。本調査では深度−200mから−300m以浅で、反射面が多く連続する部分を大阪層群と解釈した。