(1)A層

本層はトレンチ観察結果(図5−3)におけるA−1層からA−4層を一括したものである。

全体的に砂礫層と粘土及びシルト層の互層からなる。

1)A−1層

礫混じり粘土層で,灰色を示す。層厚は1.4m以上で,下位層との境界は確認していない。上位層との境界に大きな傾きは見られない。

上部に若干の植物遺体が混入している。

2)A−2層

砂礫層で,明黄褐色を示す。礫は径10〜30mmの円礫が主体である。層厚は10〜20cm程度であり,傾斜構造などは見られない。基質はシルトである。

3)A−3層

シルト質粘土及び礫混じり砂の互層からなる。シルト質粘土は灰白から橙色を示す。一部で縦方向に砂層に漸移,砂層も細砂から粗砂に漸移している。

礫混じり砂層は礫主体部と砂主体部に分けられる。礫は径10〜30mm程度の亜円〜亜角礫,礫種はチャート主体であり,礫主体部は淘汰良く,礫が密に詰まっている。

4)A−4層

砂礫層であり,にぶい黄橙色を示す。礫は径5〜30mm程度の亜円〜亜角礫,礫種はチャート主体である。基質はシルト及びシルト質細砂である。

S12〜S13の間の下部に礫質シルトから砂層が見られる。礫は径5〜10mm程度の角〜亜角礫主体であり,にぶい黄褐を示す。