4−3 ボーリング調査法

ボーリング調査は,油圧によるロータリーボーリング法(図4−3)を用いて行った。この手法は,ロッド先端に取り付けられたコアチューブに,スピンドルを経て回転と圧力を与えて土を掘進し,掘り屑は泥水の循環で孔外に排除する。掘進の際の圧力は油圧による。

試錐機は掘削予定深度の2倍以上の公称能力を有するものを使用し,口径は86mmでおこなった。

オールコアサンプリングを行うため,トリプルチューブサンプラー(図4−4)を用いた。このサンプラーは三重管構造になっている。つまり,地盤を掘削するように回転するアウターチューブ,ベアリングでアウターチューブと縁が切られ回転しないようになっているインナーチューブ,試料を入れるようにインナーチューブの内側に内蔵されているライニングチューブからなっている。採取方法は,アウターチューブの回転により貫入抵抗を低減しながら,アウターチューブの先端より下に突出しているインナーチューブ内に不攪乱試料をいれ,この内側に内蔵されているライニングチューブにその不攪乱試料を格納するものである。今回用いたサンプラーのライニングチューブは筒状ビニールでコアパックと呼ばれているものと,塩化ビニールパイプを用いた。