(2)樫原測線

図3−3参照)

京都市西京区樫原地区は,松尾地区の南方に位置する。「都市圏活断層図」では,この付近における樫原断層は向日町丘陵と平地の境界付近に特定または推定されており,ほぼ南北方向の走向をもち,相対的に平地側(東側)落ちである。

本測線は樫原断層を横切るように,新山陰街道に設定した長さ700m,ほぼ東西方向の測線である。新山陰街道は舗装道路で,全体に東に向かって緩やかに傾斜している。

測線0m(西端)は国道9号線まで約200mの地点になる。そこから測線300m付近までは向日町丘陵の東縁部にあたり,人家は少ない。測線300〜700m付近は道路の両側に商店が密集するが,道路の北側には一部,水田もみられる。測線700m(東端)は府道樫原・高槻線(物集女街道)まで約70mの地点である。新山陰街道の交通量はかなり多い。

松尾測線は本測線の北約2.4kmに位置する。

なお,本測線の南約240m地点では樫原地区のトレンチ調査を,北約430m地点では御陵地区のトレンチ調査を実施している。