(1)松尾測線

図3−2参照)

京都市西京区松尾地区は,西芳寺川が山地から平地に抜け出た付近に位置する。国土地理院(1996)「都市圏活断層図 京都西南部」(以下,都市圏活断層図と略称する)では,西側の山地と東側の平地の境界付近に,ほぼ南北方向の走向をもち,相対的に平地側(東側)落ちの活断層(樫原断層)が推定されている。

西芳寺川は谷の出口付近から流れの方向を北東にかえ,約1km先で桂川に合流する。

本測線は樫原断層を横切るように,西芳寺川の北側に沿って設定した長さ500m,北東−南西方向の測線である。測線は全体に北東に向かってわずかに傾斜している。この付近は住宅が密集しているところである。

測線0m(北東端)は府道宇多野・嵐山・樫原線(嵯峨街道)まで約60mの地点になり,そこから測線430mまでは西芳寺川北側に沿う幅1車線程度の狭い舗装道路である。測線430〜500m区間は西芳寺川北側に沿う緑地帯であり,測線500m地点(南西端)は西芳寺敷地境界になる。

なお,本測線の南側ではボ−リング調査を4孔実施している。