(1)樫原地区

調査範囲及びトレンチ規模は開口部寸法で幅2〜3m,長さ14m,深さ2〜3mである(図5−2)。一部は深さ5m程度まで掘り下げた。

地層は下位よりA〜Dに区分し,更に各層を再区分して下位よりA1,A2・・等の符号を付して,スケッチ図に示した(図5−3)。

本トレンチにおいて活断層は確認されなかった。

B層以降の堆積物はトレンチ全体でほぼ水平に堆積しているのが確認された。A層についてもA−3層以降は水平に堆積していることが確認され,当初,断層崖と推定していた崖の下部については,約5mほど掘り下げA−1層の構造を確認したが,地層の傾きなどの構造は見られなかった。炭素年代測定の結果から,A−1層は約24,000年前の低位段丘堆積層に対比される。