5−1−2 F2断層

F2断層は反射法地震探査の河原林測線で認められるほか,千歳町国分から保津南方にかけてL1面に撓曲崖や低断層崖として,山麓線から数100m前縁(西側)の盆地内にほぼ連続的に分布する。確認した長さは反射法地震探査の河原林測線から保津南方までの約3.3kmである。反射法地震探査ではいずれの測線でもE反射面(基盤岩上面)の変位量が10〜15mと小さいことや,反射面の形態から,F2断層はF1断層に付随した断層と見なせる。

F2断層によるL1面の変位量を地形測量により求め,保津町〜千歳町国分では1.5〜3m,保津町南方では6〜9.5mの変位量が得られた。このうち,保津南方ではF1断層,F2断層およびF3断層が収束する位置にあるため,6〜9.5m/L1面は亀岡断層全体の変位量を示している可能性がある。