(4)一回の変位量(ずれの量)

測量測線(KS−1)に現れたL2−2面の逆向き傾動を断層活動の結果であると解釈すれば,その傾動から東側隆起は0.52m以上と見積もることができる。しかしこの値は,地形状況だけの解釈であり,他のデータも少なく,信頼性に欠ける。一方,国分寺町〜保津町までの低位段丘L1面での変位量は,2〜4mである。これが2回による地震活動の累積値なのか,どうかの証拠がなく,判断できない。前述のように,亀岡断層の最大の長さは約13km程度であり,経験式からは1回当りの単位変位量は1〜2m程度と見積もられることから,2回の変位を受けている可能性が大きい。