(2)断層の傾斜

反射法地震探査断面で,地下数100m以浅に現れた各断層面は,北東側へ傾く。測線ごとの見かけの傾斜角を真の傾斜角に直し,以下に示す。低角度の部分は基盤岩中の推定断層面の傾斜角,高角度の部分は堆積層中の傾斜角を示している。それぞれの詳細は4.1章で記載しているのでここでは触れないが,おおむね基盤岩中のF1断層は低〜中角度の逆断層(衝上断層)であるが,堆積層中では高角度に変化し,周囲の堆積層は幅広く褶曲変形を示す(図4−1−1図4−1−2図4−1−3)。

F2断層はF1断層に比べ,やや高角度である。一方,F3断層は情報が充分でないが,低角と推定される。

断層の傾斜角と測定箇所

F1断層(馬路測線:30〜65°,河原林測線:50〜90°,保津測線:50°)

F2断層(馬路測線:40〜50°,河原林測線:65〜90°,保津測線:45°?)

F3断層(馬路測線:−,河原林測線:25°,保津測線:−)