(2)地質データとの対比

a) 基盤岩と堆積層の境界

E反射面の上位ではほぼ水平で明瞭な反射面が多く認められるのに対し,E反射面の下位では明瞭な反射面が認められないこと,河原林測線沿いのボーリング調査結果や亀岡盆地で掘削された既往ボーリング資料および地表地質資料などから,E反射面以浅には堆積層が分布しE反射面以深には中・古生層や花崗岩などの基盤岩が分布すると考えられる。

b) 堆積層中の反射面の対比

堆積層中の反射面のうちB〜D反射面は大阪層群相当層中の層状構造を示していると考えられる。河原林測線沿いのボーリング調査はKA−1,KA−2,KA−3の3孔を掘削し,いずれもB反射面を確認するまで掘削した(図4−1−1)。B反射面に対応する地層中にはOda火山灰(420−450ka)が含まれ,大阪層群のMA9層と同年代の地層として,対比できる。

A反射面はボーリングコア判定による地質層序とよい対比を示さないが,概ね大阪層群上部相当層と段丘堆積層相当層の境界付近か,段丘堆積層相当層中の大礫を含む地層(V−2層)に対比される(図4−1−1)。