4−1−2 空中写真判読

(1)山麓の亀岡断層

空中写真判読では、山麓に分布する扇状地など新期の地形面に変位地形は認められない。山麓の急斜面を断層崖と判読し、山麓での傾斜急変線を不明瞭なリニアメントと判読できる。この判読は文献と整合する。

(2)盆地内の亀岡断層

空中写真判読では、国分寺跡付近から南側の保津町にかけて分布している低位段丘あるいは山麓の扇状地面上に、明瞭な低断層崖が判読できる。国分寺跡から、北側については、判読は容易ではない。これはこの付近に低位段丘より新しい時代の地形面が分布し、断層があってもその変位量が小さいことや、歴史時代にリニアメント沿いに旧山陰街道(図3−2−7)が重複し、人工的な地形の改変などの理由が考えられる。リニアメントが不明瞭である故、その存在や位置については、文献毎に異なり、断層存在の確実度も低い。保津町付近から南南東側延長には桂川の氾濫原が広がるが、ここには変位地形は認められない。さらに南南東延長篠町付近の低位段丘などにも変位地形は認められない。