(9)マイグレーション

CMP重合で得られる重合時間断面は、1震源と1受震器を組にして、地表沿いに等間隔でデータを収録するシングルチャンネル記録と近似的に同等であり、図3−4−16及び図3−4−17に示すように反射波がCMPの鉛直下方から伝播してきたものと仮定した断面である。マイグレーションは、反射面を地下の正しい位置に戻すと共に、断層面等から発生する回折波を回折波発生源に集中させる処理である。

マイグレーションには、FKマイグレーション法(速度場一定の座標系への変換及びその逆変換により水平方向の速度変化に対処した波動場補外法[Gazdag phase shift法])を用いた。なお、マイグレーションを行う際には、重合速度を整理した速度モデルを用いた。

図3−4−16 CMP重合時間断面における反射面位置とマイグレーション処理

図3−4−17 CMP重合断面における反射体位置とマイグレーション処理