(2)測線状況

本測線は、七谷川が山中に入る千山峡(京都府林道)から七谷川野外活動センターの東側入り口まで、七谷川沿いに測線を設定した。ここから、中島池南側を通り、府道亀岡園部線まで測線を設定した。両側の山地や河床には、丹波帯中・古生層が露出している。活動センター入り口から府道までは、やや急な扇状地を通る。中島池付近から水田が発達する。さくら公園から河原林町河原尻集落までは、七谷川の自然堤防(天井川)を通る。水田は少なく、ここでは茶畑やクリ畑が卓越する。府道郷ノ口余部線以東は、数社の木材工場が稼働し、以西は集落が密集する。以東の工場が建ち並ぶ区間は、工場の出す振動を考慮して、探査を休日に行った。河原尻集落西端には七谷川・古川が南流し、測線は横断する。この河川から以西は、水田が広がる低地で、東側の数m高い扇状地との間に、崖や急な道が両者を分ける。

測線では朝晩の通勤時に交通量が増加し、雑振動が増加する可能性と交通渋滞から苦情が予想されたので、その時間帯を避け、探査を行った。

西側の低地側では、老朽化した水道管破裂を防止するるため、振動エネルギーを最小とし、打撃回数も2回とした。また起震点間隔も10mとした。

このよう区間毎に、地域の状況に合わせ、測定条件を変えたが、記録を見る限り、雑振動の少ない、良好な記録が得られた。