3−4−2 調査結果

トレンチ壁で観察された地質は上部から下位に

0 層 耕作土

1 層 黒色火山灰層

2 層 礫混り火山灰層

3 層 砂礫堆積物

4 層 黄褐色礫混りシルト層

の順で堆積している。図3−4−2−1図3−4−2−2 にトレンチのスケッチを示す。

・ 4 層 黄褐色礫混りシルト層(写真3−4−2

トレンチの最下部に分布する。この堆積物は全体に黄褐色を呈する粘土化したシルトである。この堆積物は径 5〜10 cm の安山岩の角礫を含む部分と角礫の無いシルト化した部分よりなり、褐色ロームそのものあるいはそれから派生した 2 次的な堆積物である と考えられる。この堆積物の最上部は、腐植物により黒色を呈する。層厚は 2 m 以上で ある。

・ 3 層 砂礫堆積物(写真3−4−3

砂礫堆積物は 4 層(黄褐色礫混りシルト層)の上部に分布する。明らかに水成堆積物であり、径 5〜20 cm の亜円〜円礫の安山岩を含み、マトリックスは砂質である。一般に、下部の堆積物ほど粗粒である。最大礫径は 25 cm に達する。角閃石の針状結晶(長さ 5 mm)を含み、Aso−4 火砕流堆積物から派生したものと考えられる。層厚 は 2 m以下である。

・ 2 層 礫混り火山灰層(写真3−4−4

砂礫堆積物の上部に分布する。径 0.5〜1 cm の安山岩を多量に含む火山灰である。砂礫堆積物直上の礫混り火山灰では、姶良火山灰(ATn)を含む。礫の分布は下部ほど多く、上方に向かって減少する。層厚は 1 m 程度である。

・ 1 層 黒色火山灰層(写真3−4−5

全体に黒色を呈する火山灰(黒ボク)である。しかし少なくとも 3層の黒色の腐植層と褐色の火山灰層がみられる。量的には少ないが、細礫を含有している。右壁 R17〜18 付近にアカホヤ火山灰(Ah)のブロックが凸面を下部に向け、崩壊して落下したような姿で分布する。

・ 0 層 耕作土

現在の畑の土壌である。黒色火山灰と耕作土とは区別しがたいが、後者の方がより黒色の度合いが強い。

なお、トレンチには断層そのものは認められなかった。また、断層を指示しうるような構造も認められなかった。