(1)位置・形態

木山断層を除く布田川断層帯は、長陽村立野から西原村布田、益城町下陳を通り、熊本市北甘木に至る 23.5 km の断層である。

布田川断層帯は高角度の北西傾斜で、北西低下の右ズレをともなう正断層である。断層の南半部の一部は、並走する 2 条の断層に分岐している。

この断層帯は明瞭に第四紀層に変位を与えていて、確実度がTであることが再確認された。北甘木断層(小池〜北甘木)は北西側低下の断層が 1 条、南東側低下の 1 条からなり、一部は地溝を形成している。なお、断層の確実度はUである。

木山断層(田原〜寺迫)は、空中写真判読、地表踏査でも認められなかったが、電磁波探査では、その存在を示唆する資料が得られた。