3−8−5 まとめ

B−1、B−2およびB−4のボーリングコア試料の層相の特徴に花粉分析結果を基にして得られた対比について考察する。層相上対比の鍵層となるのは、B−1コアの深度4.0〜5.4m、B−2コアの深度4.2〜5.5m、およびB−4コアの3.0〜5.25mにそれぞれ分布する火砕流堆積物の二次堆積物である砂層(マトリックスに角閃石結晶を多く含み、また部分的に礫質部がある)と、B−1コアで深度2.1〜2.8m、B−2コアで深度1.3〜2.5m、B−4コアで深度1.3〜1.7mに分布する泥炭層である。また、花粉産出の特徴を基にした互いに対比可能な層準を上位から下位にa、b、cとすると、aはOB−1−5およびOB−2−2で認められるやや高率な針葉樹産出の層準、bはハンノキ属の高率な産出を示すOB−1−16、OB−2−8およびOB−4−6である。ただし、この花粉産出状況に基づいた対比には花粉分析試料採取間隔を誤差範囲として認識しておく必要がある。なお、上記泥炭層としたもののうち、B−1とB−2についての花粉産出の特徴は類似しており、層相での対比と矛盾はない。

以上に述べた対比をもとに、ボーリング試料間の対比層準の標高差を求めると、対比線aはB−1とB−2間で2.2mである。同様にbは、B−1とB−4間で2m、B−4とB−2間で2.4mである。また、cはB−4とB−2間で3.2mとなる。

これらの差が日奈久断層に直接関わるものかどうかは即断できないが、下位層準の対比線ほどその差が大きくなっている点は注目される。

各ボーリングの埋土の直下の標高位置を検討すると、B−1とB−2では2.56mの差がある。対比線aの標高差が2.2mであることから、B−2の上部はB−1より幾分浸食により削剥された部分が多いことが考えられる。